舞都和亜
東京都杉並区和泉2-27-26 マインド和亜ビル
ラポルタ和泉から200mほど北に進んだところにあるもう一つの梵寿綱建築は、まず目につくオレンジのタイル模様が印象的だ。レンガ色の壁に並んだオレンジ色が、1階で営業するコンビニの看板の色ともシンクロしていて面白い。
外壁を飾るワッフルのような網目模様の中も、カラフルなタイル模様になっていて美しい。エントランスまわりやバルコニーを飾る力強い造形にも唸らされる。
そして中に入れば、金色の巻貝が長〜い舌を出して並んでいるような階段や天女の羽衣が乱舞する天井など、期待通りに期待を裏切る梵寿綱ワールドが全開だ。
一つとして目の離せない装飾の数々のなかには、時には設計者の意を離れて、職人が独自の美意識で創り上げたものもあるらしい。じっくり見れば何時間でも時間を潰せるし、写真だって撮り始めたらきりがない。実際、梵寿綱を紹介するHPやBLOGには写真が多くて見るのが大変なものが多い。魅力的ではあるけれど、麻薬的でもある。
ちょっと覗いただけでも建物の随所から発せられる強いオーラに当てられて、温泉で湯あたりしたような、魔窟で没薬・乳香の香に酔ったような、ぼーっとした気分になる。長居は無用。体を壊さないうちにさっさと引き揚げよう。