2020年6月1日(月)

光る波

東京都調布市小島町2-33-1 調布市文化会館たづくり

世界一周の"World Tour"を回り、たくさんの命が躍動するナンジャモンジャの樹に登って12階まで来たところで、ギラギラ光る存在感のあるアートに出会った。

12F

キャプションはついていないけれど、たづくりのHPを見ると「望月直登《光る波》1995」と説明されている。開館当時からある作品だが、今まで全く意識したことがなかった。最近、急にパブリックアートに目覚めた自分に気づかされる。

見た瞬間「ロックだぜ」と思って、さてなぜだろうと思い返す。あっ、フォルムがエレキギターの名器、フェンダー・ストラトキャスターにそっくりだ。メタリックな感じもロックっぽいし、中心を一直線に横切る波模様が、ディストーションを利かせたサウンドを表現しているようにも、チェーンを巻いたヘビメタバンドのようにも見える。

というのはわたしの私見。よくよく見るとギターのボディに見えた部分は調布市の形をしている。下部には多摩川、真ん中の波線は甲州街道だろう。わからないのは、右端(世田谷側)の太極模様。シンプルなステンレス加工の中でそこだけ着色されているのも意味深だ。

調布の名前は調(律令時代の税)に布を納めたことに由来するという。その布を作る技術を伝えたのが朝鮮(高麗)からの渡来人で、隣の狛江にその名が残っている。その辺のことと関係があるのかな。