本郷の煉瓦塀
東京都文京区本郷1-27-14
COVID-19の影響で、思うように外へ出られない日が続いている。自由になったらどこへ行こうかとあれこれ考えていたら、そういえば昔は何も考えずにぶらぶらしていたなぁと思い出した。
自転車散歩を始めた頃は、特に行き先も決めずにふらりと出かけて近場を回り、古い神社や季節の花の咲いているところを見つけて和んでいた。建物がレンガ造りだというだけですごいものを見つけた気分になっていたけれど、最近は文化財指定でもない限り足を止めることが無くなってしまった。
それで良いのか、悪いのか。
そんなことを考えながら写真を整理していたら、10年前に本郷で撮った写真が見つかった。大きなマンションが建つ敷地の一角に残された、スダジイの木とレンガ塀が写っている。昔ながらの町内会の掲示板も含めた取り残され感がいい。
スダジイは文京区の保護樹木に指定されているけれど、特に名木ということではない。レンガ塀も由緒あるものではなさそうだ。ということで、訪問当時は散歩記録に残さなかったのだが、今になって見るとこういう何気ない景色の発見こそが散歩の醍醐味かな、という気がしてくる。最近はそういう散歩本来の味を楽しむゆとりを無くしていたかもしれない。
遠くへ行けない今だからこそ原点に戻って「武蔵野・多摩」を回りなおしてみようかな。
(記:2020年7月10日)