花 尾 "Hanao-San"
東京都新宿区新宿3-38-1 SHINJUKU EAST SQUARE（JR新宿駅東口広場）
巨大な新宿駅の東西を結ぶ自由通路の完成に合わせて、駅東口に巨大なモニュメントを据えたコミュニティ広場がオープンした。モニュメントの作者は、今日ここへ来る途中に寄ってきた神宮の杜芸術祝祭（明治神宮）にも出展していた松山智一だ。
「花束を持っている少年」をモチーフにして制作されたこの像には、背面に花の尾っぽがついている。それで「花尾」。英文表記は"Hanao-San"となっているが、花尾が苗字か名前かはあいまいにされている。
ステンレスの造形が複雑に絡まり合っていて、全体像がいまいち捉えにくいけれど、見る角度によっては、広場の床面に描かれた色鮮やかな花模様がオブジェに映り込んで美しい。
インパクトのある造形ではあるけれど、猥雑で刺激的な新宿のなかでは、今はまだその存在感を発揮しきれていないような気がする。今のこの難しい時期が過ぎて、広場ににぎわいが戻って来れば、また違うイメージを受けるかもしれない。その時を楽しみに待ちたいと思う。