2020年9月11日(金)

健・康・美

神奈川県川崎市中原区宮内4-2 等々力緑地 正面広場

健・康・美

先日蒲田で見た「聖火リレー走者像」に納得がいかなかったので、等々力緑地の「健・康・美」を見に行ってきた。

長崎の平和祈念像にも通ずる力強く健康的な男性の像が、灼けつくような陽ざしをものともせず、どっかりと腰を据えてあたりを睥睨していた。

青空

やっぱり北村西望はこれだ、と思う。

井の頭自然文化園にある彼の彫刻館を訪ねると、健康美を謳歌するたくさんの男女や神々の像に出会う。その力強さが戦時中は戦意高揚に利用されたこともあったけれど、戦後は長崎の像のように平和を祈る作品を数多く制作している。

社会が平和であることは、すなわち、人々が健やかであること。健康美は闘うために鼓舞するものではなく、平安のうちに鎮まった人々の穏やかな心のありさまを表しているのだと思う。

とりあえず身の回りで戦争はしていないけれど、悪い病気が流行ったり、不穏な情報に惑わされて人間関係がギスギスしたり、不安は尽きない。海の向こうではまだ争っている人々もいて、世界が100%平和とは言い切れない状況だが、彼の何事にも動じない姿を見ると、少し心が晴れるような気がした。

「健・康・美」寄贈の趣意