小出川彼岸花まつり
神奈川県藤沢市打戻3451付近
田んぼで凧揚げをしている、と思ったら案山子だった。スズメ除けのために配置された鷹を模したタコが、田んぼのあちこちで風に舞っている。今まさに稲穂は一様にこうべを垂れ、収穫の時を待っている。
その黄金色に染まった田園風景に、真っ赤なヒガンバナが良く似合う。遠くからこの景色を見守っている大山は、豊作の恵みをもたらした雨降山だ。
藤沢市、寒川町と茅ケ崎市の境を流れる小出川沿いで、ヒガンバナが見頃になってきた。すでにまつりのイベントは21日に終わっているけれど、今年は開花が遅く、満開になるのは10月に入ってからになりそうだ。それでも十分に美しい景色が広がっている。
慶應義塾大学湘南藤沢キャンパス近くの大黒橋と、寒川町の追出橋の間3km程の区間をヒガンバナが彩っている。古くから自生していたものを、平成15年(2003)頃から保護団体が結成されて保全・増殖するようになったのだそうだ。
元々が田んぼの用水路なので川沿いには徒歩で行く畦道しかなく、両端にある駐車(駐輪)場から往復6qを歩くのはちょっとしんどい。中程で折り返すにしても、車で来た人にはちょうどいい散歩道でも、遠距離を自転車で頑張ってきた身には難儀だ。
「この絶景を見れば疲れも吹き飛ぶ」と言いたいところだが、年をとるとそうも行かないところが残念だ。