秋の奥多摩湖
東京都西多摩郡奥多摩町川野59付近 麦山浮橋から
湖は静かだ。
ざわざわと音をたてて山を駆け下ってきた渓流も、ここに至ってなりを潜め、音もたてずにまったりとその体を休めている。
外周道路をエンジン音も高らかに疾走する車やバイク、息も荒く走り抜ける自転車乗りたちの音もここまでは届いてこない。
ドラム缶橋の上で味わう秋の景色は、まるで別世界にいるかのように感じられる。
昼休憩に寄った小菅村の道の駅には年配の観光客が多かったのに、ここで出会うのは若いカップルばかり。不安定なドラム缶橋の上で吊橋効果を狙っているのかどうかはわからないけれど、わたしが感じたのとは別の意味の別世界にいるのは確かなようだ。