松 姫 峠
山梨県北都留郡小菅村小永田 / 大月市大月町
大月から奥多摩方面に抜ける国道139号は、平成26年(2014)に松姫峠の下をくぐる松姫トンネルが開通して行き来が楽になった。
トンネル入り口の標高は大月側が712m、小菅側は766mで、標高1,250mの峠越えを標高差で500mもセーブできる。距離も10qほど短縮された。
猿橋から特に苦しい坂も無くゆるゆると登って来て、3,066mの暗くて長いトンネルも我慢して越え、さぁあとは下るだけというところで時計を見るとまだ11時前。
そこで魔が差した。
トンネル開通前の旧道は、大月側が通行止めなので小菅側から峠に登る。もうすでにトンネルで越えてきたのだから、わざわざ戻る必要もないのに何やってんのかなぁ。
そんなことをぼやきながら、ノロノロと坂を登っていく。傾斜はきつくないけれど、途中に平坦になるところもわずかな下りもない一本調子が面白くない。良い景色のところも無く、上りきったら何があるという期待も無く、修行のように1時間走って峠に着いた。
富士山がちょっとだけ見える。それだけ。バス停があって、1日1本だけの時刻が書いてあったけど、何しに来るんだろう。
折り返した下り道は、登りで思った以上に急坂で、スピードが出過ぎるのが怖かった。