小菅村のアート
山梨県北都留郡小菅村井狩
松姫峠から下りてきて小菅村の中心部に向かう途中、白沢方面への分岐を過ぎた先にきれいな紅葉を見つけて自転車を止めた。紅葉の横には「小菅の湯」と書かれたタンクが設置されていて、どうやら温泉の源泉施設らしい。
施設の横の小公園には、ベンチと、いくつかのオブジェが置かれている。そのうちの一つに「ラブ・ピース」と書かれたキャプションがついていた。
公園などに無名のアートっぽいオブジェが置かれていることはよくあるが、こんなことを言っては失礼だが、こんな山奥の道端に作品/作者名が明記されたアートが置かれているとは思わなかった。
ネットで検索してみると第7回現代日本彫刻展(1977)に出展された作品に似ている。太いチューブをねじったバルーンアートのようなふくよかなイメージだが、作家の近作を見ると、ピアノ線を用いて繊細で幾何学的なイメージを具象化する正反対の作風に変わっているようだ。
道の駅こすげの駐車場の片隅にも、同じようにキャプションのついた別の作家の鉄製オブジェが置かれていた。
どちらの作品も小菅村の観光情報/アート関係のサイト共に全く情報がないのだが、都会のあれこれを嫌って自然の中でのびのびと余生を送ろうと移住してきた人、みたいな感じかなとふと思った。
・「ラブ・ピース」、平野米三、1978
・「土の匂い」、杉浦大介、1992