2021年1月4日(月)

稜 線

神奈川県横浜市港北区大豆戸町1238 横浜市役所資源循環局港北事務所前(太尾堤緑道)

knife edge

ヘリコプターやドローンなどをつかった空撮技術が発達して、一般の人には近づけないようなアルプスやヒマラヤの景色を空から見られるようになった。ナイフの刃のように切り立った稜線をゆく登山者の姿を見ると、よくあんなところを歩けるものだと感心するのだが、それが学生時代に自分も経験したことのある道だったりすると、本当にあんなところを歩いたのかといまさらながらに怖ろしくなる。

稜線

若いうちは怖いもの知らずだとは言うけれど、一体どんな技術と体力があったらあんなことが出来たのかと、いま振り返っても不思議に思うばかりだ。

この作品は、まさにそんなナイフエッジを表現したものだ。両側は深く鋭く切れ落ちていて、これが実際の稜線なら、踏破するにはかなり高度な技術と度胸が必要だろう。

鋭い稜線の緊張感を、ドレープカーテンのようにうねる柔らかな曲線が和らげてくれる。これが石(御影石)を削って作られているとは驚きだ。

昔のようにアルプスに登って、岩と雪の絶景をまた見たいと思うこともあるけれど、もう無理だろうな。それがちょっと寂しい。

キャプション