エ デ ン
神奈川県横浜市保土ケ谷区神戸町134 横浜ビジネスパーク
木立の中を頭だけになった象たちが隊列を組んで進んで行く。前回の訪問は夏だったので密林に隠れているように見えたけれど、木の葉が落ちてその姿がよく見えるようになった。
象たちはなぜか一番の特徴である長い鼻を持たず、うちわのように大きな耳もない。ハンチング帽のようなその姿は、森の奥深くに迷い込んだUFOのようにも見える。そのUFOのジェット噴射のように長く伸びた牙が、おそらくこの作品の主役だろうか。
ゾウたちが恐れているのはライオンなどの猛獣ではなく象牙を狙う人間たちだ。タイトルの「エデン」は、天地創造の神が人間(アダムとイブ)を追放して動物たちに与えた楽園。ゾウたちはそこを目指して、人間たちの目から隠れるように森の中を進んでいる。そういう解釈はどうだろう。
横浜ビジネスパークの敷地の南側、神明社に面したエリアは動物をモチーフにしたアート作品が集まるゾーンになっている。圧倒的な存在感を見せる「犀-2」やだまし絵のような「TIGER」なども見逃せない。