2021年3月17日(水)

渋谷リバーストリート(東急東横線跡)

東京都渋谷区渋谷3-22 / 東1-30 渋谷リバーストリート

八幡橋跡

何かに熱中している人を見たり、その話を聞くのは楽しい。そういう人を「マニア」というのか「オタク」なのかはわからないが、その喜々とした話し方や表情を見ているだけで幸せのおすそ分けをもらったような気分になるし、その博識ぶりには畏敬の念すら湧いてくる。

大カーブ

東急東横線の地下化に伴う渋谷駅南エリアの再開発で誕生した渋谷川沿いの遊歩道「渋谷リバーストリート」を散策していて、以前TVの散歩番組で見た鉄道マニアの話を思い出した。

旧東横線は、渋谷駅を出ると代官山駅に向かって大きく右へカーブしていた。そのR160(曲線半径160m)の急カーブは、鉄道好きには知られた名所だったのだそうだ。

その跡地に建てられた渋谷ブリッジを通り抜ける通路では、線路をイメージしたと思われる二本の天井照明が当時の記憶を再現している。カーブしたビルの外壁や、レールを再利用した(ように見える)ベンチ、駅のホームで見かける丸形の時計などを紹介しながら、東横線の思い出を熱く語る出演者のなんと幸せそうだったことか。

そういう人たちのことを「伝道師」ということもある。何教かわからないけれど、まさに彼が信じている何かをわたしも信じたくなる。そんな力を感じる熱弁だった。

このほか、渋谷リバーストリートには、東横線の高架を支えた柱の跡がモニュメントとして残されている。

八幡橋