若い桜
東京都稲城市坂浜3303付近
一昔前までは桜といえばソメイヨシノだった。
公園や街路を圧倒的なボリュームで雲のように覆いつくすソメイヨシノに、春の祝祭を感じていたものだった。
それが最近は、色の濃い華やかな種類を見ることが多くなったように思う。品種改良が進み様々な選択肢がある中で、小さいうちからでも華やかに見える種類が人気なのかもしれない。
ある時期に一斉に植えられたソメイヨシノが世代交代の時期を迎えて伐られた後、今までと雰囲気を変えてみようと新しい種類に植え替えられているということもあるのだろう。
三沢川沿いを走っていて、京王相模原線稲城駅より上流側の、たぶん河川改修前の旧流路跡と思われる緑道に今風の桜並木を見つけた。木の若さと、青空に映える鮮やかなピンクの強さが眩しい。
ソメイヨシノを見慣れた目には新鮮だけれど、今後はこういう桜並木が一般的になっていくのだろうか、と思うとちょっと複雑な気持ちもする。そもそも、桜一辺倒ということにはならなくなっているかもしれない。
世の中は多様化しているのだとわかってはいても、なかなかそれについていくのは難しい。
(参考)2021年の東京の桜開花宣言は、去年と同じく観測史上最速タイの3月14日でした。