立会川緑道
東京都目黒区碑文谷3丁目 - 原町1丁目
鎌倉・鶴岡八幡宮の段葛のように、道路中央の一段高くなったところを通る遊歩道を桜並木が飾っている。遊歩道も両側の道路も狭いので、桜の木は十分に枝を伸ばせなくて窮屈そうだ。
目黒区のHPによれば、立会川が暗渠化されたのは昭和39年(1964)。桜並木の下を歩くことが出来るようになったのは昭和45年(1970)だというから、もう半世紀以上前のことになる。桜が枝を伸ばせないのは寿命のせいもあるかもしれない。
暗渠化された立会川の跡は、碑文谷八幡宮から東急目黒線西小山駅付近までこの緑道が続いたあと立会道路と名付けられた一般道になり、断続的に短い緑道を挟みながら町中を抜けて京浜急行の立会川駅付近で開渠になって海に出る。立会川緑道はわずか1qほどだが、おそらく立会川全域で最も長い緑道区間だ。
親水公園のある呑川緑道や緑豊かな烏山川・北沢川緑道などに比べると物足りない感じもするが、立派な桜並木では負けていない。老いた木も目立つけれど、世代交代をしながらまだまだ花を咲かせ続けるだろう。
人を集めるような名所ではないけれど、記憶の片隅にそっと置いておきたい。そんな思いを抱かせる立会川緑道なのだった。
(参考)2021年の東京の桜開花宣言は、去年と同じく観測史上最速タイの3月14日でした。
(案内板) : 立会川と緑道 | 碑文谷の歴史と自然を訪ねる径