九品仏川緑道(自由が丘駅前)
東京都世田谷区奥沢5丁目 / 目黒区自由が丘1丁目 境
緑道を進んで行くと、突然賑やかなところに出た。両側に洒落たお店が並び、ベンチはショッピングやお食事に出てきた街ブラの人たちで埋まっている。
いろいろな緑道を散歩したけれど、こんなに賑やかな景色を見るのは初めてだ。しかもそれが、おしゃれな街ランキングで常に上位にノミネートされる自由が丘駅前とは!
緑道を彩る桜は今が盛り。ポットに植えられたヒナギクやチューリップもきれいに咲いている。コロナ禍で鬱屈した気分を晴らそうとするように、街も人々も華やいだ表情を見せている。
ところで、新興住宅地に付けられたイメージ先行地名のような自由が丘だが、その名は黒柳徹子の「窓ぎわのトットちゃん」で知られるトモエ学園の前進で、昭和3年(1928)に創設した自由ヶ丘学園に由来している。学園創設の翌年に東急東横線の九品仏駅が自由ヶ丘駅に改称し、昭和7年(1932)には周辺の地名が荏原郡碑衾町大字衾から大字自由ヶ丘になった。上海事変が起こり満州国が建国された大戦前の不穏な時期に、「自由が丘」が誕生したとは驚きだ。
ちなみにマロンクリームのケーキ「モンブラン」の日本発祥の地は、今もスイーツ激戦区として知られる自由が丘なのだそうだ。
(参考)2021年の東京の桜開花宣言は、去年と同じく観測史上最速タイの3月14日でした。