2021年4月28日(水)

木陰にて

東京都府中市府中町2-26 府中公園西側歩道脇

sax

現地に着くと先客が一人、ベンチに座って電話をしていた。時間つぶしに公園の外周を一周してきても、まだ話は続いている。そのうちにに終わるかと思って隣のベンチに腰を掛けて休憩することにしたのだが、長電話が待ちきれず、わたしの方が先に席を立ってしまった。

木陰にて

しばらくあたりをぶらぶらして戻ってみると、また別の人が座って弁当を使っている。ちょうど昼休みの時間帯だったのだ。

また少し座ってみて、また我慢ができずに立ってしまう。そんなことを何回か繰り返して、結局、昼休みの終わる頃にやっと写真を撮ることができた。みんな長々と電話したりスマホを見たり、わたしとは時間の使い方が違うんだなぁ、とつくづく思う。

自分を短気だと思ったことはないが、時間の潰し方が下手だとは感じていた。今はステイホームが推奨されて日常生活でも暇を持て余すことが多いけれど、スマホはもちろん、TVもラジオも無かった昔の人はどうやって時間を潰していたのだろうか。こんな風に楽器を演奏したり、歌を歌ったりするのも一つの方法だ。

ベンチの前が海だったら、もしかしたらわたしも波の音を聞きながらぼんやり過ごしていられたかもしれないなと、ふと思った。

・「木陰にて」、黒川晃彦、1995