2021年8月18日(水)

カラーマンホール密集地帯

東京都足立区西竹の塚2-1 竹ノ塚駅周辺赤山街道

カワセミ

東武伊勢崎線竹ノ塚駅から南北にのびる赤山街道は知る人ぞ知るマンホール密集地帯だ。道の両側の歩道には、ほとんど間隔をおかずにずらりとマンホールが並んでいる。しかもそのすべてが、意匠を凝らしたデザインマンホールなのがすごい。

行列

元はここにあった水路を埋めて下水道を整備したためにマンホールが並んでいると説明されても、なかなか「はいそうですか」とは言いにくい密集度だ。

しかも街路樹の根元を覆う保護板や、歩道を飾るアクセントとして配置されたプレートにも様々な模様がデザインされていて、歩道から目が離せない。

デザインは、オーストラリアのベルモント市との姉妹都市締結を記念した「カワセミ」と「黒鳥(ブラックスワン)」、ここが水路だった記憶を残す魚捕りの風景、さらに小林一茶の俳句が書かれたものもある。有名な「やせ蛙まけるな一茶これにあり」の句は、近くにある炎天寺で詠まれたと言われている。

「あだち観光ネット」の情報によると、赤山街道整備を行った際に担当した設計者の「若さゆえの情熱」がこういう形で結実したのだという。上司も「予算内で収まるなら、俺が責任を取るからOK」と言ってくれたそうだ。

担当者が設計部署に配属された昭和61年(1986)は、まさにバブル景気が始まろうとしている時期だった。バブルの遺産は、こんなところにも残っているのだ。

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