シーラカンス
東京都江東区森下3-1 西深川橋橋詰
小名木川に架かる西深川橋の橋詰に巨大なシーラカンスの像が鎮座している。なぜここにシーラカンス?
台座には「1990年3月 橋梁景観整備工事(その2)/ 施工 千代田建設興業株式会社」とあるばかりで何の説明もない。ネットの情報によると造形作家・松本哲哉の「GOMBESSA」という作品だそうだ。
歩道側に設置された橋の名前が書かれたオブジェは巻貝のような形をしている。アンモナイトをイメージしているのだろうか。
小学生の頃、フランス政府から読売新聞社に寄贈されたシーラカンスの標本をよみうりランド水族館に見に行ったことがある。「生きた化石」というキャッチフレーズを聞いて、恐竜大好き少年だったわたしは「化石時代から何億年も生き続けてきた」とあり得ないことを想像して興奮したものだった。
もちろん個体としての寿命が何億年にもなるはずはないけれど、最近の研究によると100年程度の寿命はあるらしい。
作品名の"GOMBESSA"はシーラカンスがたびたび捕獲されるコモロ諸島での呼び名で、食用にならないことから「役に立たない魚」という意味だったそうだ。ところが今では、博物館などから高く買ってもらえるということから、「幸せを呼ぶ魚」という意味で使われるようになったのだとか。
ここに飾られているのも、「幸せを呼ぶ魚」にあやかった招き猫的発想からなのかな?