翔 生
東京都中央区日本橋浜町3-3-1 トルナーレ日本橋浜町
「あっ、倒れてる!」信号待ちの合間に見つけて思わず叫んでしまった。
この夏は各地で災害級の大雨のニュースが相次いだ。今日は良い天気だったけれど少し風が強かった。まさかそれで倒れたはずはないけれど、こちらを向いたむき出しの断面が生々しい。
現地には説明がなかったが、安田侃の作品だということは一目でわかる。あとから調べたところでは「翔生」とタイトルがついていた。
左の立っているものはよく見る形だ。横になっているものも見たことはあるが、卵や座布団のように全体が曲線で包まれた造形になっていた。切断面のようなエッジのある作品を見るのは初めてだ。横に置いて切断したというよりは、立っていたものが倒れて底があらわになってしまった、としか見えない。
タイトルにある"翔"という字には空高く飛ぶという意味がある。二つ並べて天翔ける翼を表現しようとしたのだろうか。
でも石だから飛べずにこけちゃった、…なんてことはないよね。