2021年10月14日(木)

見上げる青空

東京都立川市曙町2 FARET立川

大男

Stay Homeに倦み疲れて外に出ると、とにかく空ばかり見てしまう。それが雲一つない快晴の青空であれば、陽ざしの恵みと広い空の解放感が気持ちいい。

見上げる

モノレールの線路わきに佇む大男は、ジョナサン・ボロフスキーが自身の姿を模ったその名も「ジョナサン・ボロフスキー」。足元に書かれた5836442という数字は作家自身が埋めていった時間の経過をあらわしているというが、単位がわからない。それよりも8mを超す長身を見上げた先に見える空の広さが彼の人生の深さを感じさせる。

田中信太郎の「風の吹く場所」も空を見る作品だ。青空のもと、ステンレスの線材に繋がれてかすかに揺れるブロンズ製の卵が、穏やかで平和な世界を想起させる。

誰にも干渉されず、病や災害にも脅かされることなく、静かに暮らしたい。そんな思いが、ふと、湧いてきた。