この壁画は鈴木春信の浮世絵「見立芥川」を題材にして描かれています。
今回の壁画制作にあたって、日本について考えたときに、まず木版画(浮世絵)を題材にすることが頭に浮かんでいました。木版画や浮世絵をリサーチした中で、川辺で三味線を弾いている二人の女性の画を教えていただき、それを元にスケッチを制作しました。絵の中の三味線の弦の波形と、今回の壁の表面の波形がシンクロしていたことや、水辺にこの人物がいるという環境もぴたりと合い、天王洲に新しく浮世絵の風景をつくることができると考えています。
ARYZ | アリス
カリフォルニア州パロアルト生まれ、バルセロナで育ち、アーティストしての活動を開始。15年の間に世界中の公共空間で活動を展開している。地域住民から公共機関、特にインターネット上の膨大なフォロアーから支持を集めている。アリス自身はメディアへの露出や活動について多くを語ることはないが、近年アリスによって10年間分の活動を紹介する画『OUTDOORS』が出版され、グローバルに広がる活動がどのような意味を持つのかということを記している。