六郷土手の桜
東京都大田区南六郷
JR・京浜急行や第一京浜(国道15号)が通る六郷橋の下流側。多摩川沿いでは、ここいらあたりがお花見レベルで桜が見られる最下流ということになるだろうか。ハマダイコンの群生もなく、純粋に桜だけを楽しむことができる。
花見の宴を開けるような広場は無いけれど、散歩やサイクリングをしながら、あるいはちょっと土手の端に腰を下ろして一息つく。そのぐらいの鑑賞レベルがちょうどいい。
以前TVで、人は(男は?)老いとともに花鳥風月の順に興味の対象が移っていくという説をタモリが唱えているのを見たことがあった(※)。
それを私なりに桜に照らし合わせてみると、最初は満開の花の下で花見の宴を開いて楽しんでいたものが、そこに蜜を吸いに来る鳥たちに興味が移り、やがて風に舞い散る花びらの風情に人生を考えるようになったりする。月明かりの下で夜桜をしみじみと愛でるようになったらもう最後かもね、ということになるだろうか。
今日一日桜を見ながら走ってきて、わたしはそろそろ風のあたりかなという感じがする。あと何年、元気で走れるだろうか。
※ たぶん、2012年2月9日放送のNHK「ブラタモリ」。「街の樹木・植物」と題して向島百花園などを紹介した回。
(参考)2022年の東京の桜開花宣言は、3月20日でした。