麻生川の桜
神奈川県川崎市麻生区片平 小田急線・新百合ヶ丘−柿生間沿い
ぼんやりしているうちに桜は盛りを過ぎてしまった。
最近は、コロナ禍で外出が制限されたり、年をとって外に出るのが億劫になったり、そういうあれこれが重なってぼんやりと家で過ごすことが多くなっている。
これではいかん!と一念発起。麻生川の桜並木に自転車を走らせた。
さすがにもう見頃は過ぎていて、咲いている花よりも風に舞う花びらや水面を彩る花筏の方に気を惹かれる。そうして川面ばかりを見ていたら、花びらに囲まれて対岸の桜が映って見えた。
そのちょっとぼんやりとした感じが、過去の自分とか真実の姿とかを見られる魔法の鏡を見ているような不思議な雰囲気。
花びらを散らした桜の女王が水鏡を見たら、若いサクラ姫の満開の姿が川底から浮かび上がって来て嫉妬に狂う。そんなおとぎ話の世界がちらりと見えた気がした。
(参考)2022年の東京の桜開花宣言は、3月20日でした。