福徳の森
東京都中央区日本橋室町2-5-10
再開発された日本橋室町東地区の一角に、ビルの谷間にぽっかりとあいたエアポケットのような広場・福徳の森がある。広場の入り口には大きな鳥居が立ち、その奥には千年以上の歴史があるとされる福徳神社が鎮座している。
福徳神社は九世紀後半には既に鎮座していたと云われる古社だが、近年は社地を削られ、再開発前はビルの屋上や居酒屋の一角に鎮座するような状態だったという。
再興された社殿はピカピカで、たくさんの人がお参りに訪れていた。大型商業施設コレド室町1、2の間を抜ける仲通りは神社の参道という位置付けでデザインされ、神社とその門前町が新しい日本橋の求心力の中心となることを期待して整備されている。
わたしは宗教に対してストイックなイメージを持っているので、当初、商業施設と結びついた福徳神社の在り方には違和感を覚えていたのだが、思い返せば寺社に参詣する人たちが集まる事によって繁栄してきた街は日本全国にいくらでもある。お祭りなどのイベントがあれば街は更に活気づくことだろう。日本橋室町がこれからどんな風に発展していくのか、楽しみだ。