岩 地 区
神奈川県足柄下郡真鶴町岩697 瀧門寺
真鶴が石材の産地として有名だとは知らなかった。
当地で産出される小松石(本小松石)は、古くから江戸城の石垣や著名人の墓石、記念碑などに使用されてきた銘石で、石の番付では西の庵治石(香川県)と並ぶ東の横綱と称されているのだという。
名前の由来となった小松山のある岩地区は、その名のとおり採石場と石材の加工・販売などを生業とする人たちが集まっているところだ。
岩海岸から小田原方面へ帰る途中に、立派な宝篋印塔のあるお寺を見つけた。参道には集落の人たちに関する記念碑や慰霊碑が立ち並んでいる。もちろん小松石で造られたものだろう。
宝篋印塔に気を惹かれて気付かなかったが、ここでの見所は山門手前にある五重塔であったらしい。一つの石から掘り出したもので、当地の石工の技術力の高さを物語っている。真鶴町役場前の山の上には、そんな石工たちの業績をたたえる「石工先祖の碑」が祀られていた。
※ 山門前に2021年の真鶴町・石の彫刻祭に出展された作品が設置されています
説明板 : 五層塔と頌徳碑 || 石工先祖の碑 | 石の彫刻祭の出展作品 || 箱根ジオパークの説明板(岩地区)