2022年9月11日(日)

浦賀港引揚記念の碑

神奈川県横須賀市西浦賀1-11 西浦賀みなと緑地

碑

「引揚」と聞いて頭に浮かぶのは「岸壁の母」。戦地から引き揚げてくる息子の帰りを、港で待ち続ける母の姿を歌った歌謡曲がヒットし、映画やTVドラマにもなって多くの人の涙を誘った。

陸軍桟橋

歌の舞台は舞鶴港だが、浦賀にも引揚船は入港した。その記念碑が西浦賀みなと緑地に建っている。

碑文には、日本で待つ側とは逆の、引揚者の悲劇が綴られていた。やっとのことで船に乗り故郷を目前にしながら、中には栄養失調や病気のために上陸を果せなかった方も多かったというのだ。彼らの無念を思うと胸が痛む。

引揚船が横付けした通称・陸軍桟橋は、今は地元の釣り師たちの憩いの場になっているようだ。のんびりと釣り糸を垂れる、その平和な光景がいつまでも続くことを願っている。

碑文 || 船番所跡 | 西浦賀みなと緑地について