2022年9月30日(金)

泉の一葉マツ

福島県南相馬市原町区泉字町池

山側

広々とした農地(跡)に囲まれてポツンとたたずむ松の古木。樹齢400年以上と言われ、福島県の天然記念物に指定されている。

風

それほどの古木なら寺社あるいは地元の旧家がその敷地内で大切に守っていそうなものだが、何もないのは震災で失われてしまったのだろうか。

この松は別名「弁慶の腰掛松」とも呼ばれている。源義経に命じられて土地の長者の屋敷に火を放った弁慶が、この松の枝に腰を掛けてその様子を眺めていたのだという。もし以前からこの風景だとしたら、義経、弁慶に憚ってこの周りに家が建てられなかったということかもしれない。

800年以上昔の弁慶伝説と樹齢の計算が合わない気がするが、福島県教育委員会のHP「うつくしま電子辞典」では大正時代まであったもう一本の松がその松だったとしている。

震災の津波はここまで届き、付近は1.5mほど冠水したのだそうだ。それでもこの松は耐え抜いてここに残ったことから、復興のシンボルとして大切に守られている。

福島県教育委員会の説明板 | うつくしま電子辞典