2022年10月1日(土)

千年希望の丘

宮城県岩沼市下野郷浜54 千年希望の丘相野釜公園

碑

東日本大震災による津波によって甚大な被害を被った岩沼市の沿岸部地域は、災害危険区域に指定されて人の住めない場所となってしまった。その6地域(相野釜、藤曽根、二野倉、長谷釜、蒲崎、新浜)を公園として再利用するとともに、津波による災害に備えるために整備されたのが「千年希望の丘」だ。

丘

南北約10kmに渡る広いエリアに15基の避難丘が築かれ、その間を高さ3mの園路が結んでいる。公園の造成には、被災した家屋のなどの震災瓦礫が再生利用されている。

園路には約35万本の多種多様な木々が植樹されている。多くの市民が参加する植樹祭イベントにより地域を元気にするとともに、成長した木々は森となり、津波の威力を分散・減衰する「緑の堤防」となって未来の人々を守ってくれることだろう。

わたしが訪ねた千年希望の丘相野釜公園には1号丘と2号丘、二つの避難丘が築かれていた。丘の頂上は海抜11m。昇っていく途中8mのところに、「津波浸水深ここまで」の表示がある。

震災の時には実際に、岩沼海浜公園にあった高さ約10mの築山に避難して3人の方が助かったそうだ。

この丘に避難しなければならなくなるような日が、もう二度と来ませんように。

東日本大震災慰霊碑 碑文