福島第一原子力発電所
福島県双葉郡大熊町大字夫沢字北原22番地
双葉駅に向かう常磐線の車窓から、一瞬、福島第一原発が見えた。森の向こうに白い排気筒や赤白模様のクレーンが林立している。
双葉町産業交流センターの屋上や請戸浜からもその一部を見ることができるけれど、原発の全体像は隠されたままだ。
たまたまなのか意図したものかはわからないが、原発はそのぐるりを小高い丘に囲まれていて、外からその姿を見ることはできない。福島を離れればほとんどメディアに報じられることもなく、忘れ去られているかのような状況をこの風景が象徴している。
壁の向こうでは、いつまで続くとも知れない廃炉作業が今も進められている。そのことを決して忘れてはいけないと、改めて心に強く思った。