2022年12月2日(金)

ブルーピリオド

東京都台東区上野公園11番 東京藝術大学絵画棟裏門前付近

矢口八虎

東京藝術大学の裏門前にマンガ「ブルーピリオド」のカラーマンホールがある。ネクタイ姿の男性は主人公・矢口八虎(やとら)。もう一方はツインテールのヒロインかと思いきや、「男性だが、心は乙女」の親友・鮎川龍二(ユカ)だ。

鮎川龍二

主人公が芸大受験を目指す話なのにマンホールの設置場所が「裏口」とは冗談がきつい。

実際には、八虎は現役合格を果たし、ちゃんと表門から芸大に入った。

わたしが子どもの頃のマンガでは、主人公が何かを目指すといえば「巨人の星」を筆頭にスポーツものばかりだった。ドラえもんののび太君のように、主人公はマンガ好きで勉強が苦手というパターンが多かったが、今は学力の高い主人公も多く、目指すものもバラエティ豊かで面白い。

マンガに影響されて百人一首(競技かるた)や箏に興味を持つ人が増えたり、東大や芸大が遠い存在ではなくなったりするなんて、昔は考えられなかったことだ。

奇想天外な展開や夢物語に頼らないから、ドラマの原作にマンガが使われることも今では当たり前になってきた。

もうマンガは漫画ではないのだなと、つくづく思う。