The Tokyo Toilet
東京都渋谷区松濤2-10-7 鍋島松濤公園 / 代々木5-68-1 はるのおがわコミュニティパーク
「汚い」「暗い」と言われることの多かった公衆トイレを改善し、日本が世界に誇る「おもてなし」文化の象徴となるべくスタートしたのが「THE TOKYO TOILET」プロジェクトだ。
安藤忠雄や佐藤可士和など16人の著名な建築家・デザイナーたちが渋谷区内17ヶ所に作品(トイレ)を展開している。
左の写真は隈研吾が設計した鍋島松濤公園のトイレ「森のコミチ」(2021)。森の中の集落をイメージして、杉板ルーバーに覆われた5つの小屋(それぞれに機能の違うトイレ)が建てられている。
右ははるのおがわコミュニティパークの「ザ トウメイ トウキョウ トイレット」。設計は坂茂(2020)。透明なガラス張りのトイレが、中に入って鍵を閉めると不透明になるということで話題になった。色違いで同形式のものが代々木深町小公園(富ヶ谷1-54-1)にも設置されている。
ほかにもユニークなトイレがたくさんあるのだが、メンテナンスの負荷が高そうなものが多く、企画倒れにならなければいいがと老婆心ながら心配してしまう。早くも「ザ トウメイ…」では最近、透明・不透明をコントロールする仕様に不具合が見つかり、残念ながら現在は常時不透明のままになっている。
一過性のイベントで終わらず、全国にもこういうきれいなトイレが広がるといいなと思う。