東戸塚教会
神奈川県横浜市戸塚区名瀬町2950-5
山小屋の屋根に降り積もった雪が雪崩となって落ちてくるような外観だ。レッドシダーの板壁がガトーショコラのようにも見えて、その上にたっぷりとパテで生クリームを塗り付けたところにも思える。
柏尾川の源流域、名瀬川の谷の奥に佇む東戸塚教会は、ヘンゼルとグレーテルが見つけたら一瞬にしてペロリと平らげてしまいそうな魅惑的な姿がかわいらしい。
会堂内から見上げる天井は白い屋根の裏側になっていて、重ね合わせたプレートの隙間からやわらかな光が差している。設計者の平田晃久は、雲の合間から光の筋が落ちてくるヤコブの梯子(天使の梯子)をイメージしたという。真っ白な屋根が天(雲)。木材を多用した外壁や内装が地を表している。
会堂建築が確立する以前の、移動式の天幕を張って礼拝した原初キリスト教会の姿も重ね合わされている。
2015年に隣の秋葉町からの移転を機に献堂された。