2023年2月22日(水)

FRIENDS

神奈川県横浜市青葉区市ケ尾町31-4 青葉区総合庁舎

僕

「みんなともだち」

どこにも書いていないけれど、作品の日本語タイトルはこれだと思う。

「友だち」ではぼんやりしているし、「僕の友だち」では「僕の友だちではない人」の存在が見え隠れして気持ちが悪い。作者自身もいいニュアンスが見つからなくて英字表記にしたのでは?と言っては考え過ぎかな。

友達

笠で顔を隠した、というか顔自体が笠になっている主人公からは自閉的なイメージを感じる。まわりの世界に溶け込めず、生き辛さを感じているのかもしれない。

彼(便宜上男性ということにしておく)の大きな手のひらからこぼれ落ちている「ともだち」は、人や魚や正体不明の生き物たちだ。彼にとって外界は異世界。その目には周りにいる人たちがこんな風に別の生き物に見えているのではないだろうか。あるいは彼と同じように周囲になじめず姿を変えてしまった人もいるかもしれない。

でも、彼は閉じこもっていた世界から出る一歩を踏み出そうとしている。相手は人間ではないかもしれないけれど、手を伸ばしてコンタクトを試みている。

人も動物も分け隔てなく、こっちの世界にいる人も向こうの世界の誰かも、この世に暮らしているすべてが、みんなともだち。

キャプション