会津若松駅
福島県会津若松市駅前町1-1
駅を出てまず目に入るのは大きな赤べこと白虎隊士の像。そして、振り返ると駅はお城をイメージしたデザインになっている。
あぁそうか、ここは「会津」なんだ。
「会津」は浜通り、中通りとともに福島県を三分割する地域名の一つではあるけれど、わたしはその名にそれ以上の何かを感じてしまう。
それは若くして散った白虎隊の悲劇や、大河ドラマ「八重の桜」(2013)で女性も銃を持って戦ったと描写された鶴ヶ城籠城戦などの記憶と共に語られる会津戦争の影だ。
江戸から明治に移る時代の転換期に、旧時代の武士道に殉じて敗れた会津藩士たちの亡霊が、今も会津には漂っているような気がする。
それは、わたしが滅びの美学に対してノスタルジーを感じているだけで、当の会津の人たちは何とも思っていないのかもしれない。あるいはそういう外部の人の思い込みをうまく利用して、観光プロモーションをしているということも考えられる。
わたしはその戦略にまんまとはめられて、お城の形をした横断地下歩道の入り口の写真を熱心に撮ったりするのだった。