煉 瓦 蔵
(金田洋品店) 福島県喜多方市字一丁目4638
(若喜味噌醤油店) 福島県喜多方市字三丁目4786
ラーメンで有名な喜多方は「蔵のまち喜多方」としても知られている。市内には4,000を超える蔵があり、ラーメン店の数と共に、人口比日本一と言われている。
用途も形態もさまざまある中で、特徴的なのは煉瓦蔵が多いことだろう。
市内の三津谷地区で製造されたレンガが広く使用されており、釉薬をかけて焼成したレンガが独特の風合いを醸し出している。釉薬をかけることによって、寒さ厳しい会津の地で、レンガにしみ込んだ水が凍ってひび割れる凍害を防ぐ効果がある。
喜多方に多くの蔵が建てられた一つのきっかけは、明治十三年に起きた大火にあるという。また、かつては「四十代で蔵を建てられないのは、男の恥」と言われることもあったそうだ。
一人前になった証に建てる蔵は、誰にも引けを取らない立派なものにしたい。そんな思いを持った人たちが大火の後、文明開化の象徴であるハイカラなレンガ造りを選んで蔵を建てたということもあるかもしれない。