六角地蔵石幢
東京都西東京市保谷町4-7
あちこちを散歩して回っていると、歴史のある道には二つの種類があることを教えられる。一つは鎌倉街道や東海道のような、町や村をつなぎ人や物を交流させる交通路。そしてもう一つが日光街道や大山道など寺社に詣でる人たちが通う参詣道だ。
わたしの地元にある深大寺へも、昔から多くの善男善女たちがお参りに訪れていた。
彼らが通った深大寺道はお寺からほぼ一直線に武蔵境通り(都道12号)を北上し、中央線を越えた先で、大師通り、深大寺街道、榎ノ木通りと続いていく。道の名前とともに、沿道に残された古い石塔などに歴史のおもかげを見ることができる。
その深大寺道が富士街道と交差する西武柳沢(やぎさわ)駅の近くで深大寺道の道しるべを兼ねたお地蔵様を見つけた。
かつては、青梅街道や所沢街道を通ってきた人たちが、ここから深大寺を目指す重要ポイントだったのだろうと思われる。
祠はきれいに手入れがされてたくさんの折り鶴が祀られていた。道標としての役目を終えた今も、町の守り神として大切にされているようだった。