西荻窪六童子
東京都杉並区西荻北4-38-17 井荻公園ほか
子供のころ、雨上がりの通学路が好きだった。
舗装されていない土の道の、あちこちにできた水たまりを避けずにジャブジャブと歩いていく。たまに水圧で長靴がへこむほど深いものがあったりすると、それは大騒ぎだった。
途中に里芋畑があって、大きな葉の上でガラス玉のようになった雨水を転がして遊ぶのも楽しかった。その水で習字の墨をすると字がうまくなると聞いたことがあったが、そんな面倒くさいことはしなかったので未だに字は汚いままだ。
西荻窪のあちこちに、あの頃のわたしたちのような(?)いたずら小僧たちが出没している。ゾウに乗ったり相撲をとったり、大きな葉から雨露を飲もうとしているのもいる。
こんな風に天真爛漫に暮らせたら楽しいだろうなと思っていたら、まっすぐにこちらを見つめる童子と目が合った。
おとなだからって斜に構えてないで、いつまでも子どもの心を忘れずに元気に遊ぼうよ。きっと、そう言っているんだね。