富士山駅
山梨県富士吉田市上吉田2-5-1
富士山頂にあるわけでもないのに「富士山」とは、ずいぶん思い切った命名をしたものだ。スイスには本当に山の上にある「ユングフラウヨッホ」(ユングフラウ鉄道)という駅があるが、最寄り駅という意味では「高尾山口」(京王線)や「白神岳登山口」(JR五能線)などという名前が普通だろう(※)。
昭和4年(1929)の開業時には「富士吉田」駅だったが、平成23年(2011)に観光客の増加などを見込んで改名したのだそうだ。2013年に富士山が世界文化遺産に登録されたことも関係しているかもしれない。
曇り空だったので富士山が見えるかどうか心配して来たのだが、ホームに降り立つと目の前に何も遮るものの無い富士山の雄姿が現れて感動した。それだけ近いということなのだ。
改名を機にJR九州の観光列車などのデザインで知られる水戸岡鋭治が駅舎の改装を手がけた。正面玄関を飾る大きな鳥居が印象的だ。
※ 山名だけの駅としては、JR予讃線「石鎚山」駅が石鎚登山ロープウェーの山麓下谷駅から20km近く離れたところにあります