珠洲駅跡
石川県珠洲市野々江町シ-15 道の駅 すずなり
珠洲駅は日本国有鉄道(国鉄・現JR)能登線の駅として昭和39年(1964)に開業。昭和63年(1988)に第三セクターののと鉄道へ転換後、同社能登線の廃線により平成17年(2005)に営業を終了した。
わずか40年足らずの命だった。
去年(2022)は鉄道開業150周年の年だった。わたしが生まれるはるか昔から鉄道は全国を駆け巡り人々の暮らしを支えてきたように思っていたが、実際はわたしが生まれた後も列車が通わない地域はたくさんあり鉄道の建設は続いていたのだった。
そうして、人口が少ない、産業がないなどの理由で後回しにされたところが、同じ理由で真っ先に廃線になっていく。
廃線は開通した時にすでに決まっていたと言っては語弊があるかとは思うが、地方の廃線跡を訪ねて感じるさびしさは、廃線になったこととは別のところに理由があるのだといつも思う。
駅のあとは「道の駅すずなり」になっている。お客さんが鈴なりになる(たくさん来る)ようにとの願いを込めた店名だと思うのだが、お世辞にも賑わっているとは言い辛い。「能登の人は控えめだから、商売が上手ではない」と地元の方は言っていたけれど、何とかしてあげられないものだろうかと思いながら能登の塩をおみやげに買ってきた。