幸 手 宿
埼玉県幸手市中
日光街道(国道4号)は渋滞していた。昔は日光参詣や奥州(東北地方)への交通路として賑わった道の、現在(今日)の目的地は桜の名所、権現堂堤だ。
沿道には大正時代に建てられた飯村医院(右写真)などの古い建物が並んでいい雰囲気だが、いまいち活気がない。
飯村医院の奥、道路案内標識の後ろに、表側だけ洋風建築風にした看板建築(野口電機)が見える。社名のサインは欠けていて長いこと使われていないようだ。
同じような状況で取り壊された建物も多いのだろう。商店街は歯抜けになり空き地が目立つ。その空き地に面した建物の壁に、奥の細道の旅に出る芭蕉と曾良の姿があった。
時代は移り街は古びていくけれど、新しいまちづくりをするのか、昔の宿場町だったころの雰囲気も残しつつ共存の道を探るのか。空き地が多いのは、それを決めかねて困っているのかもしれない。