東日本大震災慰霊之碑
福島県双葉郡富岡町仏浜西原232
駅前にあると思っていた慰霊碑は高台の上、常磐線を越える跨線橋のたもとに建っていた。あの日津波に薙ぎ払われた駅舎は再建したけれど、駅前に住宅の姿はほとんどなく街の賑わいは戻っていない。
橋を渡るとすぐ目の前が海だった。海沿いの道路を大型の観光バスが時折通りすぎる。夜の森の桜を見に来たのでも、被災地の視察ツアーでもなく、原発事故で観光の仕事を無くしたバス会社が工事関係者のために運行しているものだ。
その送迎バスの行く先に福島第二原子力発電所が見えた。
今年に入ってから能登と愛媛で大きな地震があり、どちらもすぐ近くに原発があって被害状況がニュースになった。
「原発の近くで地震があると怖いね」と話すと家族は、「どこで地震があっても原発にあたるのよ」と言う。現在国内には20の発電所に59基の原発があり、確かにほとんど全国を網羅している。そのうちの10基が稼働中、福島第一を含めた26基の廃止が決まっている。(※)
もしあの日、第二原発も被害に遭っていたらと思うと恐ろしい。今日のサイクリングルートは第二原発のすぐ横を走って行く。安全とはわかっていても少し緊張した。
(※) 原子力規制委員会のHP(原子力発電所の現在の運転状況・最終更新日:2024年4月8日)による