花岡医院
東京都板橋区上板橋1-22-1
板橋中央図書館からの帰り道、南に向かって行けば石神井川にあたるはずと適当に住宅街を走っていたら、雰囲気の良い洋館に出会った。庭には雑草が生い茂っていて主はいないようだ。
二階部分は見事なハーフティンバー様式なのだが一階は白い壁で覆われていてちょっと残念な感じ。洋館風に建てたもののようにも見える。門の前には「花岡医院」と書かれていた。
internetで探しても情報は少なく、医院のHPも閉じられている。Wayback Machineという過去に遡って閲覧できるツールでHPを見てみると「明治の洋館を移築した」と書かれていたが、それ以上のことはわからなかった。
次にまたここへ来ることがあったとしても、建物は取り壊され景色も一変していることだろう。道もわからなくなってたどり着けないかもしれない。
子どもの頃、近所をうろうろして珍しい景色を見つけるのだが、次にそこへ行こうとしてもたどり着けないという不思議な経験を何度もした。森で迷ったヘンゼルとグレーテルがお菓子の家を見つけたように、時間や空間の裂け目から異世界に迷いこんで不思議な体験をすることは日常生活でも時々起こりうることなのだと信じていた。
またその体験をしたのかもしれない。