水浜電車跡
茨城県東茨城郡大洗町磯浜町1016 駅前海岸線ポケットパーク
大洗港を後にして今日の行程はほぼ終わり。あとは電車に乗って帰るだけ、と思って大洗の駅へ向かう途中に遊園地の子ども電車の駅のようなかわらしい建物を見つけた。まわりはポケットパークになっていて、中には「水浜電車の歴史」と書かれたパネルが展示してあった。
水浜電車は水戸市街(水)と大洗・那珂湊(浜)を結んで大正11年(1922)から昭和41年(1966)まで走っていた路面電車だ。
この場所は実際の駅の跡ではなく、大洗寄りの大貫(おおぬき)から来た電車が港の近くにあった曲松(まがりまつ)に向かって左折する線路の曲がり角付近だったようだ。線路跡をイメージしてタイルが敷かれている。
今日は前半にひたちなか海浜鉄道の駅を回り、帰りは鹿島臨海鉄道に乗って帰る予定だ。地方を旅してJRからの移管ではない純粋な私鉄を複数見るのは珍しいことだと思っていたが、更に路面電車も走っていたことがあったとは驚いた。昔はそれなりに賑わっていた地域なのだろう。
観光客であふれかえっていた国営ひたち海浜公園や那珂湊おさかな市場を後にして、大洗まで来ると急に景色が寂しくなった。駅舎を模した建物が夕日を浴びて、セピア色に変わっていくような気がした。