悠久の光景
東京都港区南青山2-5-17 ポーラ青山ビル
青山一丁目に新しいビルが建った。建物の一部が縦長にくぼんでいるのは、青山一帯を大きな座敷に見立てて、その床の間をイメージしたのだそうだ。そこに掛け軸や絵皿を飾るようにアート作品が設置されている。
その上部にあってひときわ目を惹く作品は「シギラリア」。約3億年前に繁栄したシダ植物の豊かに広がる樹葉をイメージしたものだそうだ。
エントランスの前にある切株のようなものはシギラリアの幹をかたどった「待合のリゾーム」、その横にあるのはシダの胞子が地上に落ちて芽吹く様子を表現した「つぼみ」。これにこれらの作品群が紡ぐ物語を図示した「系統樹」(非公開)を合わせた作品群に「悠久の光景」と言うタイトルがつけられている。作者はユカとケンタロウによる姉弟ユニットSHIMURAbros(シムラブロス)。
…という説明はインターネットで入手したもので、現地には何の説明もない。ただその不思議な存在感に戸惑うばかりだ。
シギラリアの後ろに小部屋のようなものがあって、窓が青く光っている。つぼみの真ん中の円も同じ素材らしく、見る角度によって青くなったり赤くなったりするのがおもしろい。