2024年11月10日(日)

麻布台ヒルズ

東京都港区虎ノ門5-9-1 麻布台ヒルズ ガーデンプラザ

B

東京の街はビルに埋め尽くされて地形がほとんど分からなくなってしまった。地表が見えないだけでなく、再開発によってその地形そのものが変えられてしまうこともある。

桜麻通り

スカイツリーの上から見れば山も谷もなく平らに広がっているように見える東京の街も、自転車で走っているとその凹凸を感じることができる。そしてその上り下りが思いのほか多いことに悩まされる。

2023年に竣工した麻布台ヒルズの低層階を覆うガーデンプラザは、立体地形模型の骨組みが露わになたような特異な外観が目を惹く。再開発によって埋められてしまった我善坊谷を含む麻布台の丘陵地形をモチーフにデザインされているのだそうだ。

設計は英国のトーマス・ヘザウィック(Thomas Heatherwick / Heatherwick Studio)。

まるで恐竜の骨のようなその姿は、地表に露出してきた失われた地形の化石(そんなものはないけれど)のようにも見えて、改めて東京は平らではない(なかった)と言うことを思い出させてくれる。