栃窪簡易郵便局
福島県南相馬市鹿島区栃窪小塚64
ぽつぽつとしか人家の見えない農村のまっすぐな道の先に、見事に黄葉した大きなイチョウの木が見えた。その周りにいくつかの蔵と建物が見える。イチョウと同じぐらい長い年月を経た旧家なのだろうと思われる。
近づいていくと二棟並んだ蔵の間の門に「栃窪簡易郵便局」と書かれた大きな表札が掛かっていた。その前のポストには板葺きの屋根が載って古民家風になっている。
旧家の蔵を利用した郵便局なのだ。
向かって左側の中蔵(明治後期)と東蔵(大正時代)、門(昭和初期)が「大谷(おおがい)家住宅土蔵と門」として国登録有形文化財に指定されており、中蔵が郵便局舎として使用されている。
大谷家が代々局長を務めて明治時代から営業しているのだそうだ。観光用の再利用物件ではないところがすごい。
建物の入口が道路と反対側にあって入りにくい。年賀状販売中の幟も内側に立てられていて営業する気があるのかないのか不思議な感じだ。小さな村だからそれでいいのかもしれない。
ここへ来る途中、宝蔵寺の近くでも郵便マークの付いた旧家(北海老簡易郵便局)を見たが、2022年に閉鎖したと案内があった。こちらはいつまで続けられるのだろうか。