道玄坂之碑
渋谷区道玄坂2-10-1付近
渋谷マークシティ4階のレストラン・ショッピング街から外へ出た交差点の角に、三基の石碑が建っている。道玄坂の由来を記した石碑を中央に、向かって右に道玄坂道供養碑、左に与謝野晶子歌碑。そして桜の木が一本。全体を囲む石壁に「道玄坂之碑」と記された銘板が設置されている。その前を通っている道が道玄坂だ。
道玄坂道供養碑と与謝野晶子歌碑には、「昭和五十五年庚申年吉日」「道玄坂顕彰事業委員会」とあった。昭和五十五年(1980)といえばわたしの若き日、良く渋谷に遊びに来ていた頃だが、道玄坂をここまで登ってきたことはなかった。大山街道(国道246号)へのアクセスや戦後の闇市などで栄えた道玄坂周辺だったが、この頃にはすでに渋谷の繁華街は公園通りやセンター街の周辺に移っていたのだ。
坂を下りて109の前まで来ると急に人が多くなる。ハチ公前のスクランブル交差点には今日も若者があふれている。あれだけたくさんの人間が四方八方から集まってまた別れていく日常が、24時間365日絶えることなく繰り返されている場所は世界的にも珍しいのではないだろうか。
昔はなんでもなくこの交差点を横断できたのだが、最近は人の波に乗るのが難しくなった。年は取りたくないものだ。
碑 文 | 渋谷区教育委員会の説明板 | 道玄坂について