海沢大滝
東京都西多摩郡奥多摩町海澤
ネジレノ滝右側(左岸)の岩壁を高巻く道は、登っても登っても尾根の上にたどり着かない。10分ほどでようやく尾根を乗っ越したと思ったら、反対側を急降下して大滝に着いた。
滝壺に下る道の途中から、木の間越しに向かい側の大滝が見える。落差は30mほどだろうか。海沢三滝の最後を飾る大将にふさわしい迫力だ。
海沢園地に立っていた道標には「海沢の四滝」と案内されていたが、最奥にある不動の滝を見るには沢登りの技術を要するので、一般の観光客にはここが最後になる。
滝壺の脇には小さな河原があり、滝の大きさやここまでの路程の険しさに反して、のんびりとした雰囲気が漂っている。沢の音、鳥の声、新緑の緑、マイナスイオンの風、やわらかな木洩れ日。来訪者を包み込むすべてが、優しく心地よい。おやつでも食べながら、ゆったりとした気分で山の恵みを楽しんで、帰り道の英気を養うことにしよう。