日本庭球発祥の地
神奈川県横浜市中区中区山手町230 山手公園内
往年のヒット作「エースをねらえ!」(山本鈴美香)や最近の「そふてにっ」(あづち涼)の舞台は女子テニス部。「テニスの王子様」(許斐剛)は男子だけれど、「王子様」というタイトルが他のスポーツ漫画とは一線を画している。
学生のクラブ活動でも、テニスは軟派なサークル系の代表のように言われている。決して簡単なスポーツではないのになぜだろう。こんなことを言ってはなんだが、わたしはその原因は現在の天皇皇后両陛下にあるのではないかと勘ぐっている。
両陛下の出会いが軽井沢のテニスコートであったことは、国民の誰もが知る(?)ほどに有名な話だ。ご成婚に際して日本中に巻き起こったミッチーブームの中で、女性のするスポーツ、あるいは男女の出会いの場としてのテニスというイメージが広まり、半世紀を過ぎた今でも引き継がれているのではないかとわたしは思うのだ。
日本におけるテニス事始めは、横浜の「婦女弄鞠社(レディズ・ローンテニス・アンド・クロッケー・クラブ)」だという。山手公園内にあるテニス発祥記念館には、明治時代の浮世絵をもとにしたステンドグラスが飾られ、ロングドレスのようなテニスウェアでテニスに興じる女性たちが描かれている。この優雅なご婦人たちが、のちの美智子妃殿下(皇后陛下)へと繋がっていったのかと思うと感慨深い。