2011年5月19日(木)

イタリア山庭園

神奈川県横浜市中区山手町16

外交官の家

港の見える丘公園から山手本通りを走ってきた洋館散歩の最後はイタリア山庭園。JR根岸線のトンネルの上にあるので、石川町駅を眼下に横浜の街を一望することができる。

ブラフ18番館

明治の初めにイタリア領事館があったことから「イタリア山」と呼ばれているが、領事館の建物はすでになく、国の重要文化財に指定されている「外交官の家」(明治43年(1910)築、J.M.ガーディナー設計、左写真)とカトリック山手教会の司祭館にも使用された外国人住宅「ブラフ18番館」(大正末期、同右)が移築されている。

整然と配置された花壇と趣のある洋館の組み合わせは、少女漫画の一コマかと思ってしまいそうにメルヘンチックだ。「外交官の家」は居留地の外国人が住んだ家ではなく、内田定槌と言う日本の外交官が渋谷区南平台に建てたものなので、「なぜここに?」という気がしないでもないが、最初からここに建っていたかのようにしっくりと周りの雰囲気にとけ込んでいる。

港の見える丘公園周辺の賑わいも、ここまでは届いてこない。静かな庭園で今日一日を振り返り、その余韻に浸るにはちょうどいい。